ハンドボールで勝つために欠かせないのが、正確で多彩なパスワークです。強いチームほど流れるようなパス回しで相手を翻弄し、あっという間に得点チャンスを作り出します。
今回は、ハンドボールのパスの種類について、それぞれのコツや効果的な練習方法まで詳しく解説していきます。
ハンドボール パスの種類は全部で何個?
ハンドボールには、基本的なものから応用編まで、実に多くのパスの種類があります。
基本となるのは6種類のパスで、オーバーハンドパス、ラテラルパス、バウンドパス、サイドハンドパス、ジャンピングパス、バックパスです。さらに、プッシュパスやループパス、ロングパスなど、状況に応じて使い分けるパスも存在します。
これらを全て使いこなせる選手がいれば、相手ディフェンスにとって大きな脅威となるでしょう。
オーバーハンドパス(ショルダーパス)
最も基本的で、誰もが最初に覚えるパスです。
腕を上に上げて振り下ろす動作で投げるこのパスは、シュートのフォームと同じなので、練習すればするほどシュート精度も上がります。準備運動で肩を温めるときにも使われ、遠投力を鍛えるのにも最適です。
ラテラルパス
体の内側から外側に向けて腕を振って投げるパスです。
オーバーハンドパスより動作が速く、ボールの離れも早いのが特徴で、試合中のオフェンスで頻繁に使われます。両手で出せるようになると、相手を惑わすプレーの幅が一気に広がります。
バウンドパス
地面にワンバウンドさせて相手に届けるパスです。
ディフェンスの足元を通したいときや、ポストプレイヤーへのパスで重宝します。相手の意表を突けるため、攻撃のリズムを変えたいときにも効果的です。また、速攻時に自陣からボールを早く出しつつ、相手コート側でスピードを落としたいときにも活用できます。
サイドハンドパス
横投げとも呼ばれる、腕を横に振って投げるパスです。
目の前のディフェンスをかわして投げたいときに自然と使っている人も多いでしょう。サイドハンドからのバウンドパスなど、組み合わせ技として使う場面が多く見られます。
ジャンピングパス
ジャンプしながら投げる高難度のパスです。
スカイプレーで使われることが多く、シュートフェイントからのジャンピングパスでポストにボールを通せたときの爽快感は格別です。パスフェイントやシュートフェイントに応用できるので、覚えておいて損はありません。
バックパス
自分の体の後ろに腕を振ってパスする、まさにトリックプレーです。
試合で決まれば会場が沸く華麗な技ですが、できなくても試合はできます。ただ、パスの種類を知っておくことで、窮地に立たされたときに咄嗟に出せる可能性が生まれるのです。
その他の応用パス
ハンドボールのパスの種類には、さらに状況に応じた応用技も存在します。
プッシュパスは、ボールを押し出すように投げるパスで、バスケットボールのチェストパスに似ています。オーバーハンドパスより動作が速いため、素早くボールを回したいときに便利です。
ループパスは相手の頭上を通すパスで、ポストプレイヤーにふんわりとボールを届けたいときに使います。
ロングパスは速攻時に欠かせないパスで、コートの端から端まで強いボールで投げられる技術が求められます。
さらに、ラテラルプッシュパスという新しい技術も注目されています。これはラテラルパスの横方向への動きと、プッシュパスの素早さを組み合わせた革新的なパスです。
ノールックパスは、見ている方向と投げる方向が違う、相手を惑わす究極のパスと言えるでしょう。
パスを正確に投げるコツ
どんなに多くのハンドボールのパスの種類を知っていても、正確に投げられなければ意味がありません。
最も大切なのは、ボールに正しい回転をかけることです。ハンドボールは野球ボールより大きいため、回転のかかり方次第で左右にブレてしまいます。綺麗なバックスピンをかけることで、ボールは真っ直ぐ飛んでいきます。
手首の方向を意識しながら、しっかりとスナップを効かせて振る癖を初心者のうちにつけておくことが重要です。変な振り方で覚えてしまうと、コントロールが悪くなるだけでなく、肘や肩にも負担をかけてしまいます。
効果的な練習方法
パスの技術を向上させるには、段階的な練習が効果的です。
まずは静止した状態で、相手の胸元に正確にパスを出す練習から始めましょう。徐々に距離を伸ばし、最終的にはコートのサイドラインからサイドラインまでコントロールできる技術を目指します。
動きながらパスを投げる練習も欠かせません。試合中は止まってボールを投げる機会より、動きながら投げる機会の方が圧倒的に多いからです。最初は歩きながら、慣れてきたら小走り、そしてダッシュしながらと段階的にレベルを上げていきましょう。
スクウェア・パスで実践力を
ハーフコートの四隅に立って行うスクウェア・パスは、パス練習の定番メニューです。
ボールを投げると同時に投げた方向に走り出し、半円を描きながらコーナーを移動します。この練習では、動きながらパスを受けて投げる技術と、走っている選手の位置を予想してパスを出す技術を同時に磨けます。
慣れてきたらスピードを上げたり、回る方向を逆にしたり、ボールを2つにしたりと、難易度を調整できるのも魅力です。
ゼロストップを意識しよう
パスを受けるときは、両足を同時に着くゼロストップを意識しましょう。
ゼロストップができれば、その後3歩動けるので、1歩分広く動けます。足を片足ずつついてしまうとすでに1歩目を踏んだことになり、行動範囲が狭まってしまいます。
パスを受ける前に動く動作を入れ、キャッチしたら両足でしっかり着地する習慣をつけてください。
まとめ
ハンドボールのパスは、チーム力を高める上で最も重要な技術の一つです。
今回紹介したパスの種類を一つずつマスターし、状況に応じて使い分けられるようになれば、あなたのプレーの幅は大きく広がります。正確なコントロールと多彩なバリエーション、そして次のプレーを見据えた受け方を意識して、日々の練習に励んでください。
パスの技術向上に近道はありません。地道な練習の積み重ねこそが、流れるようなパスワークを生み出す秘訣なのです。




